屋根材の種類ごとの特性やメンテナンスの方法についてまとめたいと思います。
木の家・自然素材の住まいをつくる工務店サイト「リフォーム会社紹介サービス」①瓦
瓦は細かく分けるとたくさんの種類があり性質も異なります。
今回は日本でよく使われていたものをご紹介します。
粘土瓦(和瓦)・・・粘土を成形して焼き固めたもので、年数がたっても美観が損なわれにくい。
陶器と同じで、艶があり、耐久性が高い。
メンテナンス→棟の隙間を埋める漆喰が剝がれることがあるのでメンテは必用
その他瓦の割れ、ズレなどの点検
セメント瓦・・・セメントに砂を混ぜて成形した後乾燥し、表面を塗装した瓦
アスベストが含有されている可能性あり。
塗膜が劣化するとセメントに雨水がしみ込むため、塗装が必要になる。耐久性、耐水性が低い
メンテナンス→塗装によるメンテナンスが定期的必用
乾式コンクリート瓦・・・セメント瓦と同時期に流行したコンクリート製の瓦。
重量がおもい。注意しなければならないのはセメント瓦と勘違いしてシーラーを使用しないこと。
塗膜がめくれて逆に汚くなってしまいます。耐久性、耐水性が低い
メンテナンス→塗装によるメンテナンスが定期的必用
セメント瓦とコンクリート瓦の見分け方は小口部分
表面が滑らかなものがセメント瓦、ボコボコしているのがコンクリート瓦
セメント瓦、コンクリート瓦ともに重量が重いうえメンテナンスも必用なので最近は採用されなくなりました。
既存住宅においても葺き替えをご検討されるケースが多いと思います。
そのほか、陶器瓦や更に軽量化した陶板などもあります。
高価ではあるが、ほぼメンテナンスフリーなので、こだわる方には良いかもしれません。
②スレート
スレート・・・セメントに繊維を混ぜて成形した薄くフラットな屋根材。
最近は多様化してきましたが、やはり一番よく見かける商品です。
メンテナンス→塗装によるメンテナンス 劣化が進んだものについては重ね葺きや葺き替え
2004年くらいまではアスベストを含有した商品が多いため、処理時には要注意。
※塗装時の縁切り※
塗装で屋根の重なり部分をふさいでしまうと、
屋根内部の水が排出されずに下地を腐らせて雨漏りを起こします。
そのため、塗装をしたときに適切に『縁切り』をして雨水を逃がすことが大切です。
↓棟板金の錆が屋根材に移って劣化が進んだ屋根
↓割れたスレート屋根
③金属
最近の主流はガルバリウム鋼板です。昔よく言われていた『トタン屋根』とは性能も異なり、錆や劣化のしやすさを改善しております。
瓦棒葺、立平葺、平葺きなど色も種類も豊富です。
軽量ですが、雨天時の音が気になるのと、傷やへこみは出やすいです。
メンテナンス→塗装によるメンテナンス 劣化が進んだものについては重ね葺きや葺き替え
ガルバリウム鋼鈑よりも性能をよいジンカリウム鋼鈑というのもありますね。
縦葺 雨水が流れやすいため緩い勾配でも施工可能
複雑な形状には向かない デザインの種類は少ない
ヨコ葺 緩やかな勾配には向かない デザインが豊富 縦葺に比べると高価
※画像引用元 日鉄鋼板株式会社
スマートでシャープな表現ができるので、筆者もよく採用いたします。
遮熱性や耐久性を高めた次世代ガルバリウム鋼鈑の商品も出回ってきており、メンテナンス性もすぐれてきました。
例として以下、日鉄鋼板の商品を紹介いたします。
塗膜15年保証、穴あき25年保証の商品を紹介いたします。
※画像引用元 日鉄鋼板 ニクスカラーSGLのHPより
④アスファルトシングル
アスファルトの表面に小さな石を吹き付けたもの、アメリカでは定番の屋根材。
超軽量でデザインも豊富。雨水による音を軽減できる
強風に弱いため、対策が必要。
棟も同材仕上できますが、棟だけ板金で納めている現場もよく見かけます。
メンテナンス→塗装は不要だが、棟の交換およびめくれがないか、苔が生えていないかなどの点検は必用
寿命が20~30年程度となってますので、それ以降は葺き替えや重ね葺きとなります。
施工1年目は表面の粒が樋などにたまっていることがあります。
主要メーカーは価格順にアルマ=リッジウェイ<クリッジスーパー<SHINGLE(シングル)
デザインも豊富です。
⑤良いとこどりした合わせ技商品
その他、少しお値段が張りますが、美観に優れた商品をご紹介します。
※画像等はメーカーカタログ、HP抜粋
次にリクシルのTルーフシリーズ
まとめ
細かく分けるともっとたくさんの商品があるようですが、今回は筆者が検討してきた商品と、一般的な商品をまとめました。
新たに新築をご検討されている方も、将来のメンテナンスのことをイメージしながら
また、現在お住まいの住宅の屋根メンテナンスの参考にしていただければと思います。
メンテナンスを考慮するには同時に外壁材のおはなしが出てきますよね。
こちらについても順次UPしたいと思ってますので、しばしお待ちくださいませ。
それではまた。
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