受験勉強は峠道に似ていた~気合を入れるため150kmに挑む

プロフィール

ターニングポイントとなった出来事~自分で自分を無理やり覚醒させてみた

これからご紹介する出来事がきっかけで筆者はサイクリングの趣味に目覚めるのですが、
後に共通の趣味をもつ今の主人とも出会い結婚、2人の子供にも恵まれました。

いろんな意味で人生を変えたターニングポイント。
2009-2010年末年始の出来事をご紹介したいと思います。

※独身時代主人とサイクリングデートしたときの写真です

30歳間近 変わるなら今だと思った

当時は設計事務所で毎日あたりまえのように残業する日々を過ごしておりました。

しかし、29歳になったときに
『30代も同じような生活が続くのだろうか・・・それは嫌だ』
明確な拒絶感を抱くようになっておりました。

元々あった住宅設計へのあこがれもあり、転職を考えるようになるのですが
商業店舗中心の設計を行っていた筆者は木造住宅の実務経験が全くありません。

採用してもらうにも武器がないことに気づき、
もう一度一級建築士試験にチャレンジしようと思い立ちました。

しかし、数年前に受験を経験している筆者は
生半可な気持ちで受けて受かるものではないと知っておりました。

1級建築士試験(1回目) | うまもつこの快適生活 (umamochu.com)

一方で、一度思い描いた転職、木造住宅へのあこがれにはどんどん火がついていくのです。
その盛り上がりの延長で奇策が浮かんでしまいます

自分で自分を試す行動+家族に受験宣言

当時、筆者は東京の東のほうに住んでおりました。
弟妹も大学だったり就職だったりで実家から離れた場所に住んでおりました。

お正月に甲府の旅館で集まろうという企画が両親からありました。
それぞれが住んでいる場所の中心となる場所だったんですね。

そのお誘いは筆者の心に火がついている時期と一致しました。

突発的な発想で
『そうだ、自転車でいってみよう!』と思いついてしまったのです。

考えがあって思いついたのではなく、何かを変えたくてこじ開けたくて・・・もがいてました。

素人なりに旅路をしらべ 体力づくり 当日に備える

筆者が住んでいた場所から甲府までの距離を調べると約150Kmありました。

その距離を走れる体力が必要。
元々片道15kmの自転車通勤はしておりましたが全然足りません

週末に荒川沿いを走って体力をつけていきました。
50Km走るともうクタクタで・・・本当に甲府までいけるのか不安でした。

当日までの1か月間体力づくりはつづけつつ・・・
少しずつ疲れには慣れていきましたが、毎回おなかの減り方が半端なかったです。

それから、実際にサイクリングをした人の記事を探して下準備もしました。
すると、最大の難所として新笹子トンネルの存在を知ります。

なんと全長3Km
車道を走らなければならないので大変危険です。

バックライトと反射板、ヘルメットを買い足して、
当日は車通りの少ない元旦の早朝を目指して進むことにしました。

何度もくりかえす峠道・・・こんなにきついとは・・・

いざ大晦日、早朝に出発です。
日の出ともにスタート、笹子トンネルを超えるには日が暮れるまでにどこまでいけるかが勝負です。

まず最初の難関が国道20号線でした。道ががたがた、車通りが多くて怖かったです
高尾山が近づくころには道が開けてきて、少し気分も上がってきましたが

そして、峠の厳しさを思い知る最初の砦がやってきます

ここはサイクリングをしている方が多かったです。
坂道が苦手な筆者はどんどん抜かされていきます。
足をつかずに行きたかったのですが、途中で1回ついてしまいます。

これが初めて経験した峠道でした。

なんとか乗り越えますが・・・甲府までの道、峠が続くのはこれからです。
そこから何度も何度もアップダウンがやってきます。
っていうか、後で調べたらひたすら上りです(笑)

途中から『下り坂いらないー上らないといけないじゃん!!』と思ってました。

本当に苦しい道のりです。
でも、受験勉強に似ていると思うんですよ。
何度も壁にぶつかって、それに挑んで乗り越えて

足がついても休んでもいいから、やり切ろうという気持ちで頑張りました

しかし、日が暮れてくると焦ってきます

宿があるところまで何とかたどり着かないと・・・・!!

痛い足にムチを打って、ホテルのあるところまで気合で乗り切りました。
確か、大月市まで来ていたと思います。

ビジネスホテルを見つけることができ、幸い空きもありました。
(なかったらどうするつもりだったんだろう(笑))
小僧寿しで購入した寿司を持ち込んで一人年越しをしました。

最大の難所 笹子トンネル

翌朝、元旦の早朝に出発
最大の難関、笹子トンネルを少しでも早い時間に抜けたかった。

しかし、自分が思っていたよりすぐそのタイミングがやってきます。
(意外と近かった)

車通りはいつもよりは少ないのだと思いますが、パラパラといるのでプレッシャーでした。
深呼吸をして覚悟を決めて一目散に駆け抜けました。

バランスを崩さないように、まっすぐ走る
ライトは点滅させ存在をアピール

車が少ないといえど、トンネル内に響く音が距離感もわからずひたすら怖かった。。。。

怖かったけど、終わりはあります。

抜けたところに道の駅?のようなものがあったので、心を落ち着かせるために立ち寄りました。

すると知らないおじさんが

『お疲れ様!!がんばってたね』

と缶コーヒーをくれました

人生で一番うれしかった缶コーヒーだったかもしれません。

甲府駅までの道は快走

トンネルを抜けるとひたすら下り坂でした。
ゆっくり景色をかみしめながら快走。

集合時間より早く甲府駅に着きました。
こちらがそのときの写真

武田神社で合格祈願

元旦の富士山にも誓いました

峠道は試験勉強に似ていた

その後、2010年に学科試験(独学)、製図試験ともに合格することができ、
同時に転職することができました。

10年以上たった今でもこの時の経験を思い出します。

自転車で峠道を上るとき、勢いよく一気に登ろうとするとすぐに息が切れ、足にも負担がきます。

しかし、ゆっくり呼吸が上がらない程度に淡々と上っていくと
同じ道のりでも体力を残して上ることができます。

これは後に自転車にハマり、峠道を練習することでだんだんわかってきたことでした。

筆者はせっかちで陸上でも短距離走タイプ、長距離が苦手

勢いよく飛ばしますが、すぐ燃え尽きます。

これまでの人生もそうでした。
最初飛ばして、後からコツコツマイペースに行動していた人に抜かれます。

最後までちゃんとやりきれない。

自転車、特に峠を上るときに思い知りました。

この経験は大きかった。
勉強で挫折した時もこの時の出来事を思い出しながら、
ゆっくり確実に乗り越えるよう心掛けました。

それは今の生活でも思うことです。
仕事、子育て、様々な壁が出没してきますが

焦らず一つ一つじっくり向き合っていきたいと思います。

その後ロードバイクに目覚める 偶に顔を出す無謀な自分

その後、34歳のときに妊娠するまでロードバイクにハマっていきます。
週末は100Kmほどサイクリングしたり、峠のあるところまで出向いたり・・・

様々なところへ出かけました。

めちゃくちゃお腹が減るのですが・・・食事もお酒も美味しくなりました(笑)

こちらは沖縄に自分の愛車を連れて行った時の写真です。
結婚をする前の年、一人旅を満喫。
沖縄を滑走してきました。

出産してからしばらく遠のいているサイクリング・・・
また再開できたらよいなと思ってます。

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