後編では内装イメージパースと耐震診断、補強案の解説をしたいと思います。旧耐震や古民家などの古い建物の補強計画の補強計画の注意点も掲載します
↓前編はこちら
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現代の暮らしに当てはめたリフォーム案
前編のほうで作成しました間取がこちらになります。
もともと台所や浴室があったところは痛みも激しそうでしたし、構造的に一体で活かすのが難しいため思い切って減築という形をとってます。
お風呂も台所のかまども薪で炊いてますし、昔の水回りは【半外】扱いに近いですよね。
現代の暮らしは家電製品が充実しておりますので、台所と居間を一体にしても差し支えないためLDK一体型の間取が多いです。
しかし、昔の台所は北側の寒い位置に配置されていることが多いですね。
図面には描いてありませんが、北東にある井戸はそのまま生かし、台所からアクセスできるようにしてあります。
内装パース
伝統的な日本家屋の構造と、正面の洋風建物がくっついた形状です。
日本家屋のでは柱がみえる【真壁構造】
和室部分や広縁の雰囲気を残したい個所もありましたので、真壁構造と大壁構造が混ざった造りになります。
※大壁・・柱の外側に下地をはって、柱が見えない形で仕上げる構造です。
違和感なくコーディネートするためには、新しく用いる建材にもナチュラルな木のテイストを入れてあげると良いと思います。
一部を残してリフォームするご依頼は大変多いですが、和室の建具の上に横方向にはしっている木材【長押】をどう納めるかで見え方が変わってきます。
長押の高さは昔の建具の高さ(約1.8m)の位置にありますが、現代の標準建具の高さが2mとなります。
何も考えずに標準品の建具を当てはめてしまうと長押をぶった切ることになってしまい、和室側に違和感が生じてしましますね。そんなリフォーム案件もよく見かけますが・・・
筆者は部分リフォームで長押がからむ物件ではオーダーサイズにて長押の高さに合わせた建具を製作してもらってます。
耐震診断
耐震診断をさせていただきます。
今回は大正後期~昭和初期の伝統的な木造造りの建物。
外壁は下見板と土壁 内装も漆喰など塗材中心で施してありそうです。
木造耐震診断ではそういった仕上げも診断に影響してきます。
構造計算や精密診断とは異なり、不確定な要素が出てきてしまう既存住宅の診断の場合、不確定要素がある分、いくつかの安全率を乗じて数値を安定させる仕組みになっているのですが・・・
また、今回の建物を2階建てとして判断するか、平屋建て(+小屋裏)として判断するか非常に微妙なところです。
現在の建築基準法では平屋建てとするためには小屋裏部屋の天井を1.4m以下としなければならないなどありますしね。
耐震診断は各階ごとに計算していくことになりますし、今回は1階部分の強度検討のみとさせていただき、最低限、平屋建てとしての強度を維持さえることを目指したいと思います。
それでは早速診断結果を載せたいと思います。
上位構造評点が1.0以上が合格基準となります。
今回は、X方向の壁量が極端に少ないこと、偏心率に大きく偏りがある事を改善しなければなりません。
X方向の壁量が少ないのは大きく開放的な開口部の影響ですね。
昔の建物に多い特徴です。
また、偏心率については毎回説明してますが壁の配置バランスが悪いと剛芯と重心に差異が生じ地震力を受けたときにねじれてしまうため、この差異を小さくすることも目指さなければなりません。
さらに、洋風部分と和風づくり部分の取り合い部分は特に補強を多く入れたいところです。
形の異なる建物同士ですから、地震力により異なる動きをする可能性が高いので、亀裂などが生じやすく雨漏りのリスクも高いのです。
補強計画
上で説明しました偏心率を改善するためには剛芯を南に寄せなければなりません。
また、X方向の壁量を増やしたい。
しかし、問題は広縁部分には基礎がないこと。
基礎がない部分に高倍率の耐力壁は適さないです。
そのため、下の図のように和室と広縁の間の壁に4.5倍の耐力壁(筋交い+構造用合板による補強)を配置しました。
そして、もう一つの問題点が外壁が土壁づくりである可能性が高く、さらには外壁部分も真壁構造であるため、筋交いを入れるのが困難であるという事。
そのため、外壁部分の補強は筋交いではなく面材補強としました。
(ただし、「告示1100号第1-5」で決めた仕様の土壁であれば壁強度が認められるためマイナス要素ではないです)
↓先日行った大正後期創業の老舗うなぎ屋さんの外壁の様子。
外壁の板材がめくれて中の土塗が確認できると思います。
また、洋風造りと和風造りの取り合いに4.5倍の耐力壁を配置しました。
高倍率の壁は力が集まりやすくもなりますので、壁だけではなく水平剛性も強くすると良いかもしれません。
どちらにせよ、偏心率を小さくしてあげることは変形量、負担を軽減させるのに有効です。
ちなみに、洋風デザインの外壁はサイディングになりますので、筋交いを入れることはできるかもしれません。
もし入れられれば、更に剛芯が南側に寄ってきてくれるかもしれませんね。
今回上記で着色されている耐力壁の柱頭柱脚については、金物の補強をする設定にしてあります。
上記の内容で数字が以下のように改善しました。
評点が1.0以上、偏心率が0.15以下が目標ですのでなんとか突破できました。
既存の建物の基礎が大谷石である可能性も
筆者は以前、東京の渋谷区で大正時代の建物をリノベーションしたことがあります。
そちらの建物は戦前の建物であるのにもかかわらず、鉄筋コンクリートの立派な基礎が施してありびっくりしたのを覚えております。
一方でそちらの建物よりも若い建物で、大谷石の基礎が使われていたケースもありました。
大谷石の基礎はコンクリートの基礎とは異なり、高倍率の壁の引き抜き力に耐えることができません。
そのため、耐力壁を配置する場合は筋交いではなく、面材補強(構造用合板による2.5倍の耐力壁)をたくさん配置して補強しました。
サツキとメイの家については、映画の画像を見る限りコンクリート基礎が使われている様子でしたので・・・上記の補強計画にしております。
大きな開口部なのにひび割れが生じていない、意外と立派な基礎です。
↑となりのトトロ絵本より(子供の頃、妹が祖母に買ってもらったものが自宅にありました)
となりのトトロ (徳間アニメ絵本) [ 宮崎駿 ]
まとめ
広縁は開口部が大きいので、耐力壁が配置しずらく苦戦しがちです。
耐震強度を優先しようと思うと開口部を縮小することも視野に入れていかなければならないです。
リフォームの場合は100点満点ではなくても、既存よりベターにしていくことが大事です。
どこまで目指すかというさじ加減はお客様しだいかなと思います。
ご予算だったり、元の建物をどれだけ活かしたいか・・・にも影響されます。
そういったご要望にも寄り添いながらご提案をしていくのが大切かなと思います!(^^)!
それではまた!!
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